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2023年02月20日
熱可塑性エラストマー
オレフィン系エラストマー(TPO)・スチレン系エラストマー
分類 | 熱可塑性エラストマー |
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特徴 | オレフィン系エラストマー(以下TPO)とは、塩化ビニール系・スチレン系とともに三大熱可塑性エラストマーと位置付けられ、一般的にポリプロピレン (PP)の中に、エチレン‐プロピレンゴム(EPDM,EPM)を微分散させた熱可塑性エラストマーです。 したがって、TPOは常温ではエラストマー(弾性体)であり、ゴムのような性質を持ちながら、一般のプラスティックと同様な成形加工のできるユニークな合成樹脂です。 最近では、自動車の部品に採用されるなど今後も成長が期待できる材料です。 -60~100℃での連続使用が可能です。高温下で老化させても塩ビのような硬度上昇を起こしません。また寒くなっても硬くなりにくくゴムと変わりません。 TPOは耐候性に優れ、長期間の屋外暴露試験でも表面劣化を起こさず耐オゾン性も極めて良好です。今までの天然系ゴムと比較して比べ物になりません。 酸、アルカリ、アルコール、アセトンや植物油には耐性を示しますが、芳香族系有機溶剤、ガソリン、鉱物油などの非極性溶媒には、かなり膨潤するので使用の際には注意が必要です。勿論、現在のゴムよりも優秀です。 比重が約0.9と小さいので塩ビやゴムに比べて製品の軽量化が図れます。 熱可塑性樹脂であるためリサイクルが容易であるとともに塩素を含んでいないためダイオキシンが発生しません。 顔料を混ぜることで着色できるため、ゴムに比べ装飾性に優れます。熱融着のような加工でジョイントすることも可能です。特殊な添加剤を使用していないので、移行性の心配がありません。 |
長所 |
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適した用途 |
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